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2024/7/7

オメガ 3 脂肪酸の摂取で、性格的な攻撃性が低減する可能性
性格的な攻撃性を低減するオメガ 3 サプリメントの効果に関する 29 の RCT(ランダム化比較試験)から得られたデータ(35 の独立標本、合計 3,918 人の被験者)が解析された。オメガ 3 サプリメントの摂取は攻撃性を低下させるという方向で、3 つの解析すべてにおいて有意な効果量が観察された。年齢、性別、治療期間、投与量にかかわらず有益な効果が得られることが示された。
元論文「Aggression and Violent Behavior」:「Omega-3 supplementation reduces
aggressive behavior: A meta-analytic review of randomized controlled trials」
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1359178924000466

2024/7/6

閉経後の女性のプルーン摂取による骨密度改善効果に腸内細菌叢の構成が影響
閉経後女性における腸内細菌叢・免疫・骨密度に対するプルーンの効果が米パデュー大学(Purdue University)のグループにより報告された。
この研究では、参加者に毎日 50~100 g のプルーンを12か月間摂取してもらい、股関節の総骨密度の変化率が1%以上だった被験者(20名)と、1%以下だった被験者(32名)とに分け、免疫・腸内菌叢・骨密度の比較を行なった。その結果、1%以上変化があった被験者では炎症性サイトカインである IL-1βと TNF-αのレベルが有意に低かった。また、腸内細菌叢については、1%以上変化があった被験者では 2種の腸内細菌(Oscillospiraceae と Lachnospiraceae )の存在量が有意に高かった。この2種の腸内細菌の保有率が低く、かつ骨密度が低い女性では、プルーン摂取が腸内菌叢を改善し、骨密度が向上する可能性が示された。
「Frontiers in Nutrition」掲載論文(オープンアクセス):「Gut microbes differ in
postmenopausal women responding to prunes to maintain hip bone mineral density」
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnut.2024.1389638/ful

2024/7/5

カフェインの高用量摂取は不安症状のリスクを高める可能性
中国の徐州医科大学(Xuzhou Medical University)による研究。カフェイン摂取量と不安リスクとの関連についてのこれまでの研究結果は議論の余地がある。この研究では、 2022 年 12 月までの関連論文を用いて、メタアナリシスが行われた。論文 8 報からデータを入手し、健常集団 546 人のデータを解析した。不安の評価に使用される尺度は文献により異なることから、標準化平均差(SMD)を評価指標とした。その結果、カフェイン摂取は不安のリスクを増加させることが示された。カフェインの摂取量に応じたサブグループ解析を行ったところ、低用量、高用量、共に不安のリスクを有意に増加させたが、その程度は高用量が非常に大きかった。論文著者は、カフェイン摂取は、精神疾患のない健常人において、特に摂取量が 400 mg を超える場合に、不安のリスク上昇と関連することが確認されたとしている。
元論文リンク「Frontiers in Psychology」:「Caffeine intake and anxiety: a meta-analysis」
https://www.frontiersin.org/journals/psychology/articles/10.3389/fpsyg.2024.1270246/ful

2024/7/4

クレアチン摂取で筋損傷の回復が有意に促進、試合が続く時の対策に有望か プラセボ対照 RCT
https://sndj-web.jp/news/002792.php
クレアチンを連続摂取していると、運動誘発性筋損傷からの回復が促進されることを示すデータが報告された。プラセボ対照 RCT *の結果であり、上腕のダンベル運動後、最大 168時間後にも筋力を含む間接マーカーに有意差が観察されたという。慶應義塾大学体育研究所の山口翔大氏、稲見崇孝氏らの研究によるもので、「Nutrients」に論文が掲載された。
*「プラセボ対照RCT」:評価のバイアス(偏り)を避け、客観的に治療効果を評価することを目的とした研究試験の方法。得られるエビデンスのレベルが高い。(解説:金ひげ先生)

2024/7/3

ライオン株式会社(代表取締役兼社長執行役員:竹森 征之)は、歯みがき行動が、むし歯を予防するだけではなく、自律神経に影響し、気持ちのリフレッシュ(前向きな心理状態)に繋がるという研究結果を得ました。
ライオンHP:歯みがき行動は歯の健康に寄与するだけではなく自律神経に影響を与え、前向きな心理状態に変化させることを確認 (lion.co.jp)

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金ひげ先生
製薬企業で25年間新薬の研究に従事し、感染症・免疫炎症・中枢領域の医薬品研究開発に深い知識を有する他、国内外の最新医療動向にも詳しい。 最近は漢方やハーブ等、東洋医学にも強い関心をもつ。 薬学博士(Ph D、東京大学)、食品保健指導士、健康食品管理士/食の安全指導士、薬草コーディネーターの資格を保持。

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